琵琶について

無常と永遠を巡る音の響き

振り返れば、二十数年前、私が初めて琵琶の音色に出逢った時の感動をそのまま言葉で表現すると、それは“無常と永遠を巡る音の響き”とでも言いえましょうか・・・・
当時、私は多くの学生と同様、邦楽などなんの興味もなく、もっぱらジャズやロックに傾倒する日々を送っておりました。しかし或る時、小林正樹監督の映画「怪談」のレコードをたまたま聴いたのです。
その中に、鶴田錦史先生弾じる『壇ノ浦』が入っていました。
初めて耳にした、琵琶の奏でる胸が痛くなるような鋭く乾いた旋律・・・・。
たったひとつの音で人の人生の数十年のすべてを一瞬にして蘇らせてしまう劇的な力を持った琵琶という楽器に、私は強い衝撃を受けてしまったのです。
以来、その時の“まぼろしの音色“をはからずも追い続ける道すがらとなりました。
時代や空間を超越した琵琶の魅力。それは、なかなか一言ではお伝えしにくいものです。しかし、私の演奏の中に僅かにでも、そんな言い尽くせぬ「何か」を感じていただけましたら望外の喜びです。
                               
                        岩 佐 鶴 丈
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薩摩琵琶の特色
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琵琶の種類・歴史



Last updated: 2003/7/28

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