琵琶について

1      薩摩琵琶の特色
薩摩琵琶の流派には、薩摩琵琶正派・錦心流・錦琵琶・鶴田流があります。楽器の形は四弦四柱、四弦五柱、五弦五柱があります。
鶴田流は、戦後錦心流より派生した鶴田錦史により開かれました。鶴田錦史は、五弦五柱の楽器をさらに改良し、奏法においても芸術性を高め、現代邦楽、現代日本音楽に貢献しています。
元来、「語り物」として伝承されてきた弾き語り音楽で、題材は平家物語りにも代表されるように、戦死者の鎮魂の意もあり、武士の気質に合わせた勇壮闊達な芸風が信条とされています。軍記物のほかに歴史上の人物、伝説、民話、お伽噺など多岐にわたっています。
特に現代では、武満徹が鶴田錦史と組んで『エクリプス』『ノベンバー・ステップス』の演奏で世界中に琵琶の音の素晴らしさを広めました。現在は、ジャンルを問わない演奏が展開されています。
 
 
2003/07/15
2      琵琶の種類・歴史
(1)樂琵琶
 雅楽琵琶ともいわれ雅楽とともに大陸より伝えられた。四弦四柱、本体は紫檀、紫藤、花梨、桑などが用いられる。撥は黄楊製で長さは20cmくらい。奏者は胡座をかき、楽器はほぼ水平にかまえる。  
(2)平家琵琶
 平曲(平家物語を語るとき)に用いられる。現行のものは、形、材質とも雅楽の琵琶にちかい。四弦五柱、撥は雅楽のものと異なり、両端がとがっている。後の三味線の撥のモデルになったと考えられている。演奏の際は胡座し、楽器は水平に近いがやや首を上げて構える。
(3)盲僧琵琶
 琵琶の伴奏にあわせて『地神経』などを読誦する。四弦四柱、撥は薩摩琵琶によく似ている。奏者は正座し、水平から45度くらいの角度に構えて奏する。
(4)薩摩琵琶、錦琵琶
 正派、錦心流はともに四弦四柱。薩摩琵琶から出た錦琵琶は筑前琵琶の要素を取り入れ、第三の琵琶樂(金田一春彦)との評さえある。五弦五柱。材質は桑が用いられる。撥は黄楊製で、ひらきがとくに大きく、両端は鋭角をなしている。奏者は正座し、楽器を立てて構える。鶴派琵琶は曲折した柱、撥での伴奏など楽器の改良とともに斬新なものとなっている。
(5)筑前琵琶
 形は比較的すらりとして、全長も三尺にみたない。四弦と五弦のものがあり、演目により使い分ける。本体は桐材を用いる。奏者は正座し、楽器は水平より45度以上の大きな角度で構え、五弦のものは垂直に近く構える。撥も四弦と五弦とは形状が異なる。女性の奏者が多い。
 
  
2003/07/15
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Last updated: 2003/7/28

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